高校生の、憎らしいほどに裏腹に揺れ動く自意識をこれほど繊細に描き、そのうえで「そのすべてを愛したい」と願う映画は他にあるのだろうか。山田尚子監督の、そんな無防備なほどの愛情はあまりに稀有で、存在そのものが感動的だと僕は思う。
そして、aikoの「声」。その声は、監督の愛に形を与える無二の代弁者であり、エンドロールの余韻までをメッセージにしてしまう素晴らしいものだった。
原作を読んだ時に、すごく心をかき乱されました。
人間というのは人のことを完全に理解したと思っていても、全然わかっていなかったりする。「聲の形」は普遍的なテーマを描いていて、誰にも思い当たる部分を突き付けてくる。
自分が変えられてしまう怖さを感じる作品でした。
「聲の形」の原作は、雑誌の読み切りが話題になっているのを知り、すぐに買いに行ったんです。
絵が綺麗なのにずしっとくる、こんな漫画があるんだ!と思ったのを覚えています。単行本も発売を待ちワクワクして読んでいたので、そのキャラクターたちが動いて喋っていることに本当に感動しました。
「聲の形」の登場人物は濃いキャラクターなのに、なぜか「いるよなぁ」って思う人ばかりなんです。誰もが共感して感情移入出来る。でも心のどこかにトゲが刺さる。そんな作品だと思います。
原作を読んだことがない方もある方も、たくさんの色がついたこの世界にぜひ浸ってみて頂きたいと思います。
高校生という同じ目線で観させていただきましたが、友達や周りへの繊細な感情にとても共感できました。
臆病になったり逃げようとしたり、きっと同じことを思っている高校生は多いんじゃないかなって。
だからこそ、作品を観ていて胸が苦しくなって、涙が止まらなかったです。でも、その涙が凄くあたたかいものに感じて、清らかになっていく心がとても心地よかったです。
同世代の方に沢山広めたい!観てほしい!と思うようなとても素敵な作品でした。
いろんな気持ちが湧き出てくる映画です。
原作が大好きで何度も読み直したこの作品が綺麗な映像と素敵なお芝居で生きていると思うと幸せです。
生まれてきてくれてありがとう!
ほのぼのとした可愛らしい絵、子供の世界でありながら人間の本性がリアルに描かれていて胸を締め付けられました。
ボクがずっと考え続けている『友達の定義』、この映画を観て少し解った気がしました。劇場を出た後は、周りの人達にきっと素直になれると思います。